〇〇医って何?
いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長の井坂です。
皆さん、”認定医” とか、”専門医” とか、”指導医” とか聞いたことありませんか?
今回は医師にまつわるこれらの資格について解説したいと思います。
【医師免許証】
言わずと知れた医師の資格証です。
これがなくては始まりません。
大学医学部を卒業して、医師国家試験に合格すると『医師免許証』を取得できます。
その当時の厚生労働大臣からお墨付きを頂き、医籍に登録されます。
因みに私の時は宮下創平厚生労働大臣でした。
国内のほぼ全ての医療行為はこの『医師免許証』を持っていれば法律上は可能です。
クリニックや病院で標ぼうする科目も医師免許を持っていれば自由に掲げて良いことになっています。
つまり、私は内科医ですが、皮膚科だろうと外科だろうと標ぼうすること自体は可能です。
【認定医・専門医・指導医】
さて、これらは何でしょうか?
簡単に言うと、その分野で一定以上の知識・技能を持った医師であることの証明です。
学会が定める基準(勤続年数や診察した患者数など)をクリアし、審査(筆記テストや面接試験など)に合格することで資格を取得できます。
一般的に認定医<専門医<指導医の順に高度の経験・知識が必要で、まず認定医を目指します。
合格したら次は専門医を目指します。
専門医まではほとんどの医師が目指し、更に専門性を高めたい医師は指導医を取得していきます。
例えば内科には内科認定医と内科専門医があります。
認定医になるために症例報告の提出と試験合格が必要で、その後更に専門医試験に合格したら専門医を取得できます。
当然、専門医試験の方が難易度は高く、生半可な試験勉強では合格できません。
(なお、2021年より内科認定医⇒内科専門医、内科専門医⇒総合内科専門医と呼称や位置づけが変更されています。ややこしいですよね。)
更に、内科の中でも呼吸器や循環器、消化器と臓器別に専門分野が分かれてくるわけですが、私の専門としている消化器科に関しての専門医(消化器病専門医)や消化器内視鏡に関しての専門医(消化器内視鏡専門医)を取得するのにも同様に別途症例報告や試験合格が必要です。
多くの医師は国家試験に合格して医師免許証を取得してからも、日々診療をしながら、試験勉強をしているわけです。
つくづく医師になる人というのは勉強好きな人が多いものだと感じます。
さらにこういった資格は、取得したら永久に名乗れるのではなく、更新が必要です。
だいたい5年の間に更新に必要な単位が設定されていて、その単位は学会や教育講演会に参加したり、トレーニング問題に合格したり、論文を書いたりして取得することができ、これらを積算していきます。
医師が学会のため休診するのはこの為です。
こういった地道な努力の上で取得、維持している資格なのです。
蛇足ですが、専門医の有無で診療報酬に違いはありません。
(保険診療下では、研修医が診察しようが高名な医師が診察しようが、診療報酬は一定ですので、受診者が支払う金額は一緒です)
一方で専門医や指導医の資格がない医師でも前述のように科目は何でも標ぼうできます。
多くの医師は自分の専門分野の知識をより深いものにするために専門医資格の取得を目指すのですが、普段の診療が忙しくて試験勉強ができなかったり、症例の多い病院に勤務できずに経験が十分でなかったりするために資格取得が困難な医師もいます。
従って、専門医の資格がないからといって専門知識がないとは限りませんが、同じ医師側からすると専門医を持っている医師ならその分野においては一定のレベルに達していると判断できる目安になっているのは確かです。
以上、今回はややマニアックな資格について解説してみました。
正直、医師の自己満足の域を出ないこれらの資格は皆さんがクリニックを選択する際にはほとんど関係ないかもしれませんが、診察をした医師が取得していたらその分野に関してはお任せして大丈夫と思ってもいいでしょう。
いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長 井坂利史
日本内科学会認定 内科認定医
総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
日本消化管学会認定 胃腸科専門医
日本ヘリコバクター学会認定 ピロリ菌感染症認定医
皆さん、”認定医” とか、”専門医” とか、”指導医” とか聞いたことありませんか?
今回は医師にまつわるこれらの資格について解説したいと思います。
【医師免許証】
言わずと知れた医師の資格証です。
これがなくては始まりません。
大学医学部を卒業して、医師国家試験に合格すると『医師免許証』を取得できます。
その当時の厚生労働大臣からお墨付きを頂き、医籍に登録されます。
因みに私の時は宮下創平厚生労働大臣でした。
国内のほぼ全ての医療行為はこの『医師免許証』を持っていれば法律上は可能です。
クリニックや病院で標ぼうする科目も医師免許を持っていれば自由に掲げて良いことになっています。
つまり、私は内科医ですが、皮膚科だろうと外科だろうと標ぼうすること自体は可能です。
【認定医・専門医・指導医】
さて、これらは何でしょうか?
簡単に言うと、その分野で一定以上の知識・技能を持った医師であることの証明です。
学会が定める基準(勤続年数や診察した患者数など)をクリアし、審査(筆記テストや面接試験など)に合格することで資格を取得できます。
一般的に認定医<専門医<指導医の順に高度の経験・知識が必要で、まず認定医を目指します。
合格したら次は専門医を目指します。
専門医まではほとんどの医師が目指し、更に専門性を高めたい医師は指導医を取得していきます。
例えば内科には内科認定医と内科専門医があります。
認定医になるために症例報告の提出と試験合格が必要で、その後更に専門医試験に合格したら専門医を取得できます。
当然、専門医試験の方が難易度は高く、生半可な試験勉強では合格できません。
(なお、2021年より内科認定医⇒内科専門医、内科専門医⇒総合内科専門医と呼称や位置づけが変更されています。ややこしいですよね。)
更に、内科の中でも呼吸器や循環器、消化器と臓器別に専門分野が分かれてくるわけですが、私の専門としている消化器科に関しての専門医(消化器病専門医)や消化器内視鏡に関しての専門医(消化器内視鏡専門医)を取得するのにも同様に別途症例報告や試験合格が必要です。
多くの医師は国家試験に合格して医師免許証を取得してからも、日々診療をしながら、試験勉強をしているわけです。
つくづく医師になる人というのは勉強好きな人が多いものだと感じます。
さらにこういった資格は、取得したら永久に名乗れるのではなく、更新が必要です。
だいたい5年の間に更新に必要な単位が設定されていて、その単位は学会や教育講演会に参加したり、トレーニング問題に合格したり、論文を書いたりして取得することができ、これらを積算していきます。
医師が学会のため休診するのはこの為です。
こういった地道な努力の上で取得、維持している資格なのです。
蛇足ですが、専門医の有無で診療報酬に違いはありません。
(保険診療下では、研修医が診察しようが高名な医師が診察しようが、診療報酬は一定ですので、受診者が支払う金額は一緒です)
一方で専門医や指導医の資格がない医師でも前述のように科目は何でも標ぼうできます。
多くの医師は自分の専門分野の知識をより深いものにするために専門医資格の取得を目指すのですが、普段の診療が忙しくて試験勉強ができなかったり、症例の多い病院に勤務できずに経験が十分でなかったりするために資格取得が困難な医師もいます。
従って、専門医の資格がないからといって専門知識がないとは限りませんが、同じ医師側からすると専門医を持っている医師ならその分野においては一定のレベルに達していると判断できる目安になっているのは確かです。
以上、今回はややマニアックな資格について解説してみました。
正直、医師の自己満足の域を出ないこれらの資格は皆さんがクリニックを選択する際にはほとんど関係ないかもしれませんが、診察をした医師が取得していたらその分野に関してはお任せして大丈夫と思ってもいいでしょう。
いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長 井坂利史
日本内科学会認定 内科認定医
総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
日本消化管学会認定 胃腸科専門医
日本ヘリコバクター学会認定 ピロリ菌感染症認定医
更新を失念すると資格を喪失してしまうので注意が必要です